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【第390回犬山祭】魅力と歴史

犬山祭

愛知県犬山市で毎年4月の第1週の土日に開催される「犬山祭」。提灯を灯した豪華絢爛な山車が城下町の桜並木の下を通る景観はまさに幻想的。そんな犬山祭の見どころを紹介します。

犬山祭とは?

犬山祭の歴史

犬山祭は犬山城の麓に鎮座する針綱神社の祭礼です。1635年に下本町の馬の塔・魚屋町の茶摘みの練り物が出されたのが起源とされています。1641年には下本町が馬の塔を車山に変えて人形からくりを奉納するようになりました。江戸中期までには今の犬山祭の原型がほぼできあがっていたものとされています。

祭りに参加するのは犬山城下の針綱神社の氏子域からで、現在は13町内から出される車山のほか、3町内から練り物が出され、計16町内が参加しています。

もともと最初の針綱神社遷座日である旧暦8月28日を本楽としていました。 しかし1891年の濃尾大震災で城下が壊滅的な被害を受けたため、再び全町内が揃って車や山まを出せるようになった1897年 年に、祭礼日を新暦4月に変更、その後、幾度かの変更を経て、現在は4月の第一土・日曜日に開催されています。

2006年に国の重要無形民俗文化財に指定され、2016年に全国33件の「山・鉾・屋台行事」の一つとしてユネスコ無形文化遺産に登録されています。

犬山祭の見どころ

祭りに登場する13輌の全ての車山にからくり人形が備えられています。車山は3層、江戸時代の装飾がそのまま残されている水引幕や彫刻の数々が飾られていて、まさに豪華絢爛です。

針綱神社に集結したそれぞれの車山が、笛や太鼓によってからくりを奉納する「奉納からくり」が行われます。「奉納からくり」は糸や差し金を使って人の手によって行われていて、その妙技は見応え抜群。息を飲むばかりです。

重さ5トンの車山を、豪快に持ち上げて方向転換する「どんでん」、そして曳いて方向転換する「車切り」は迫力満点。「どんでん」は「からくり奉納」の後、車山が城下町に繰り出す時に針綱神社前で行われ、城下町を練り歩いている途中、本町交差点で行われます。

夜になると1年間を表す365個の提灯がびっしり灯った車山が城下町を練り歩き、とっても幻想的な祭風景を楽しめます。

祭りが始められた当初は、練り物とよばれる趣向をこらした作り物や仮装などの行列が祭礼を賑わしていました。その伝統が3町内で現在も引き継がれていて、祭りの見どころの一つになっています。

第390回犬山祭 スケジュール

2024年は4月6日(土)に「試楽祭」が、7日(日)に「本楽祭」が行われます

4月6日(土)試楽祭

08:00~ 13輌の車山が針綱神社前に向け出発(城下町を巡行)
09:40~ 車山が針綱神社前に随時集結
11:45~15:10 各車山が順番に「からくり」を披露

車山はからくり披露後に二手に分かれます

神社組(針綱神社前)6輌

12:00~ からくり披露後は針綱神社前広場で待機
18:00~ 神社組の車山が365個の提灯を点燈開始
18:45~ 針綱神社前を順次出発(城下町を巡行)
21:45  各町内帰着

駅前組(犬山駅西口)7輌

12:00~ からくり披露後は犬山駅に向け出発(城下町を巡行)
18:00~ 駅前組の車山が365個の提灯を点燈開始
19:30~ 犬山駅西口を順次出発(城下町を巡行)
21:45  各町内帰着

4月7日(日)本楽祭

08:00~         13輌の車山が針綱神社前に向け出発(城下町を巡行)
08:40~     車山が針綱神社前に随時集結
09:50~14:30 順番にからくり人形を奉納

車山はからくり披露後に二手に分かれます

北組(余坂)6輌

10:00~ からくり披露後は余坂に向け出発(城下町を巡行)
18:00~ 北組の車山が365個の提灯を点燈開始
18:30~ 北組の車山が針綱神社前に向け出発(城下町を巡行)
19:55~ 針綱神社前を順次出発(城下町を運行)
21:45    各町内帰着

南組(外町)7輌

10:00~ からくり披露後は外町に向け出発(城下町を巡行)
18:00~ 南組の車山が365個の提灯を点燈開始
18:40~ 外町を順次出発(城下町を巡行)
21:45    各町内帰着

一年を通じて「犬山祭」を体感!どんでん館

「犬山祭」で曳かれる車山を4輌展示しています。館内では犬山祭を年中体感できるように、光と音で祭りの一日を演出していて、一年を通じて「犬山祭」の熱気を楽しめます。

住所:犬山市大字犬山字東古券62番地
電話:0568-65-1728
アクセス:名鉄犬山駅西口より徒歩約10分
営業時間: 9:00-17:00(入館は16:30まで)
入場料:100円

あわせて楽しみたい!「現存十二天守」国宝・犬山城天守

別名「白帝城」。天守は数少ない江戸時代以前から残る建物。3層4階の望楼型天守室町時代の1537年に織田信長の叔父、織田信康によって築城されたのが始まりです。

犬山城周辺には約400本ものソメイヨシノが咲き誇り、桜の時期になると城見歩道は桜のトンネルになります。天守からは木曽御嶽や伊吹山濃尾平野、美濃の山々を眺めることができて、「犬山祭」とともに楽しめます。

犬山城_桜